会社の取締役が全員いないなんて?!
会社法施行により以前と変わったところに、以前では支店登記をしている会社では、本店の変更事項があった場合は、全ての支店登記をしている管轄の法務局にも変更申請をしなければなりませんでした。例えば、2年に一度の役員変更があった場合などです。
これが、会社法施行後では、ある一部の変更事項を除いては本店の変更事項があった場合でも支店登記をしている管轄法務局には変更登記をしなくても良くなりました。
上記の例にでもある本店の役員が変更した場合も同様です。
実は先日、顧問先の会社から急な問い合わせがありました、「某調査会社の調査員が今会社に来ていて、いきなり『御社の謄本をあげて見たら、取締役全員が退任になっていて誰も取締役がいません。御社は大丈夫なのですか?』と言われているのだけど、どうなっているの?うちは大丈夫なの?!」と。
この答えは冒頭の説明で皆さんは理解できますよね。そうなのです、この某調査会社の調査員は、この顧問先の支店管轄の法務局から謄本をとったようで、その支店管轄の法務局には、会社法施行に基づいた改正により、取締役任期の継続登記が成されていなかったのです。(というよりは、取締役の登記に関することは記載されなくなったのです。)ゆえに取締役が全員退任になったままの履歴が残っていたことからの発言であったようです。
ホントにお騒がせな調査員です。そんな会社法施行に基づく改正のことも知らずにお仕事をしているなんて。この某調査会社って誰もが知っている超有名な調査会社なのですが、会社が有名でも、中の社員全員がしっかりしている訳ではないようで。。。困ったものです。調査会社にとって会社の謄本を見ることは「いろはのい」の基本だと思うのですが。